History

ブランド名であるNatureQuote (ネイチャークォート)は,直訳すると自然を引用するという意味です。

 

 大学卒業後、就職先を決められず、そもそも自分がやりたいことを決められず、とにかく地元を離れて生活がしたいと思い海外に出ることに決めました。

 

 青年海外協力隊としてモルディブに派遣。そこで目の当たりにした透き通る海と白い砂浜。美しい珊瑚。見たことのない色とりどりの魚達。

 

 帰国後は北海道へ。厳しい冬の寒さ、春の芽吹き、夏の日の長さ。

 

 生まれ育った場所にはなかった様々な自然環境と対峙し、その度に心が動くことが何度もありました。しかしいつもどこかに生まれ育った土地、茨城を恋しく思っていました。

 

 確かに茨城は壮大な景観や自然環境は世界に比べると少ないのかもしれない。しかし穏やかで落ち着いた里山の風景や人々がありました。素朴だが幸せで満たされた生活。それこそが私が求めていたものでした。

欲していたものは原点にあったのだと気づかされました。

 

 何もないようで全てある。素朴で穏やかな茨城の自然を体現した作品を制作したいと思い日々格闘しています。

 

 手にとって頂いたお客様には日常の幸せを、関わって頂いた地元の方々には地域の誇りを少しでも感じていただけたらこれ以上の喜びはありません。


漆と陶


 陶胎漆器とは陶器に漆を施したうつわです。

かつては縄文時代から日本にあった技法ですが、釉薬技術の発展とともに徐々に姿を消し時代に忘れ去られた技法でもあります。

 

 陶器の特徴である水に強く、重量があるため安定している長所と、漆塗りの温もりと気品を感じる長所を兼ね備えています。

 

 故郷、笠間の原土を使い成形し、そこに作者自らが里山に入り、時代に忘れ去られた漆達を掻き、精製した奥久慈大子の漆を塗り重ねてつくられています。

                           

Profile

柳 詩郎 

1987年 茨城県笠間市生まれ

2009年 茨城大学教育学部学校美術選修卒業

2010年 青年海外協力隊としてモルディブ派遣

2017年 漆掻き職人の仕事と陶芸を始める

 

日本文化財漆協会 会員

大子漆保存会   会員